横浜写真と呼ばれた明治期の大判手彩色写真2枚で、着色された鶏卵紙写真が厚手台紙の両面に貼られています。■宮城野:"1674 MIYAGINO VILLAGE NEAR KIGA."。宮城野は、宮ノ下から木賀を経てさらに上り、早川を渡った対岸にあり、箱根十七湯にかぞえられていますが、温泉が湧いたのは昭和に入ってからのことです。この写真には、閑静な集落と素朴な茶店が撮影されています。茶店の看板には茶菓子や蕎麦など読み取れます。木賀温泉の湯治客が立ち寄ったのでしよう。■宮ノ下と堂ヶ島:"978 MIYANOSHITA & DOGASHIMA."。長崎大学古写真データベースによれば、撮影者未詳。以下その解説抜粋です:向山から見た宮ノ下と堂ヶ島。宮ノ下には富士屋ホテルと奈良屋ホテルが見え、明治16年の宮ノ下大火以後、富士屋ホテル本館竣工後の明治24年以降の撮影と分かる。堂ヶ島への途中には五段旅館が見え、両端を調べの滝と白鷺の滝が流れる。海外に持ち帰られた後に里帰りしました。26cm×20cm。